家族の写真整理を1年かけて行ったら最高の宝物に出会えた
家族写真プロジェクト発起人の青木です。
2021年。
コロナで事業の転換期を迎え、完全リモートワークにシフトした関係で数年ぶりに家にいる時間が増えました。
そして、ここぞとばかりにこの一年を私はひたすら写真整理の時間にあてていました。
具体的にはこの2点です。
・家のHDDに保存されていた全ての写真をクラウド化する
・実家にある紙の写真を全てデータ化する
どうしていったか、またそのメリットなどを振り返ります。
家のHDDに保存されていた全ての写真をクラウド化する
きっかけは、Googleフォトの有料化が決まったこと。
もともと全てのデータのクラウド化を検討していたこともあり、Googleフォトに今までの写真(デジタルカメラで写真データを残し始めた2005年あたり)を全てアップしました。
写真の枚数はカウントしていませんが、15年分…そして写真の枚数が多分人より多いであろうひとつの家庭の写真ですから、全てをアップするまでの作業に2ヶ月ほど要しました。
ここ数年の私の撮影する写真の枚数は、スマホで月に2~3000枚ほどで、カメラで撮影する写真は含まれませんがおよそ500枚ほどがプラスされるでしょう。
イベントごとが多いとこの倍近く行きますので(そして私は写真を取捨選択しない)平均して月に4000枚くらいは撮っている気がします。
4000×12ヶ月×15年…計算すると気が遠くなりそうですね。
全ての写真をクラウド化したメリット
2ヶ月の苦しみを経て、今は都度写真をアップする習慣もついたので快適ライフです。
Googleフォトに全ての写真を入れるメリットは、何年何月の写真がすぐ出てくることで思い出が全部スマホ一台で呼び戻せることでした。
家族で話をしているときに、あそこ皆で行ったよね~という話題が出たら、さっとその時の写真を皆で見ることが出来る。
仕事で必要な写真もすぐ取り出せる。
作業スピードは格段に上がりました。
自分の思い出メモリーがスマホにもう一つあるような感じです。
そして、長年ほったらかしにしていた子どもたちのアルバム整理が出来るようになりました!
Googleフォトで隙間時間にスマホを使って写真を厳選できるので、その写真をプリント注文するか(私はアルバスやプリントスクエア、ノハナなどの写真やフォトブック注文アプリを愛用しています)
思い出用のアルバムに貼る写真はその場でプリントしたいので、プリンタにデータを飛ばしてすぐにプリント→アルバムに貼る、で完結します。
とにかく、写真に対するハードルは一気に下がりました。
実家の紙の写真を全てデータ化してみた
これも、長年やろうと思っていたのですが、実家の両親が定年を迎え家の断捨離をするということ、先日実家でアルバムを開いたらかなり経年劣化していたこと(日の当たるロフトに置かれていたのが原因かと思われます)
写真のデータ化は今後どんどん需要が高まる可能性があるので、値上げが予想されることから今の機会にデータ化することを思いきりました。
両親は60代なのでまだまだ写真整理は早いかもしれませんが、逆に、この段階で記憶がしっかりしているうちに両親との思い出をきちんと話したいと思ったのもあります。
データの時代なので、この先ネガプリントと紙の写真だけしか持っていないこともない。となると実家の紙写真ももう増えないでしょう。
それどころか、母は「還暦にもらったフォトブック(私は3人兄弟なのですが、3人の歴史をまとめた写真を還暦のお祝いに作って送りました)一冊があればいいわ。アルバムはもういらない」
という始末。
あれ、我が家も作っているのですが、子どもが生まれると作る
「●●ちゃんの生い立ち」系のどっしりとした大きなアルバムは、最終的にどう保管するのが正解なのでしょうか。
実家に置いておくのか、自分が持っていくのか。
いまだに私の中で答えは出ていません。
実家の写真をデータ化しよう!頼んだところは
話がそれましたが、2021年の夏休みにその作業は実行されました。
データ化は、一定の枚数であれば定額でデータ化してくれる「節目写真館」さんにお願いしました。
節目写真館
https://fushime.com/
事前に運ばれてくる段ボールにアルバムや写真、ネガを入れて、箱に数量を記入して送るだけ。
海外でデータ化の作業をするので時間がかかるのが難点ですが(実際、コロナの影響で通常は4~5ヵ月程度かかるというスケジュールでしたが、8カ月かかり先日やっと我が家にデータが届きました。今は原本がまだ日本に輸送中です)
とにかくコスト面が優秀で、届いたデータもとても綺麗でした!
ざっと計算したら、他社さんだと枚数的に3~4倍くらいはかかる見込みでした。
すぐに必要なものではないので、気長に待っていました。
作業当日は思ったより時間がかかった
9月の某日。
実家から大量のアルバムと写真が我が家に持ち込まれました。
作業は私の家で行いました。
アルバムと写真をただ段ボールに入れるだけなのに、4時間くらいかかりました。
何故かというと…
・アルバムに何年の誰のものか記入する作業が発生した
写真は大体子どものものなので、それぞれの名前とどこで撮影されたものか記入しておくと今後に役立つと思ったため。因みにデータ化するときには反映されないのであくまでも今後のためです。
・アルバムに入っていない写真をアルバムに入れる作業が発生した
アルバムに入ってない写真、結構ありました。
それをなるべく同じ人物と場所でまとめたいと、細かい作業をしていました。
ちなみにアルバムとは台紙のどっしりしたものではなく、ポケットアルバムです。
アルバムも、みっちり入っているものやスカスカのものがあったので、スカスカのアルバムにできるだけ写真を入れておきたかったので整理しました。
(その方がデータ化するときにはまとまっているので)
・バラの写真をまとめる作業が発生した
実家の写真が全てアルバムに入っているわけではなく、実際はプリントしたままの袋にごそっと入っているものも大量にありました。
それを全て「データ化する・しない」を選別し(母の仕事の写真などもあったため)写真によっては処分し、データ化するものはジップロックに入れこちらもどこでいつ撮影したものかを記入する(あくまでも原本が戻ってきたときに整理しやすくするため)作業を行いました。
要するに、どの写真をデータ化するかの取捨選択で、実家の写真全てをほぼ見返すことになったわけです。
どんな写真をデータ化しなかったか
実家にある写真の中でデータ化しなかったものは以下のものでした
・全くの第三者が映っている写真(家族の思い出に必要ない、仕事などで必要な写真)
基本的に残したいものは家族の写真なので、例えば母の仕事場の写真(学校の先生なので子どもが映っているものなど)は省きました。
・風景だけの写真
父は仕事上単身で海外に行く事があったのですが、父が映っていない風景だけの写真は見返しても何かわからず父も思い出に浸ることはないということだったのでデータ化しませんでした(これは、父がいらないといったので残しませんでしたが、残して欲しいという要望であれば聞いたと思います)
また、両親の希望で、私たちが生まれる前の夫婦二人だけの写真も残さなくて良いとの事で、これもアルバムはありましたが省きました。
あくまでも、両親と私たち3人の家族の記録を残そうということになりました。
子どもの写真は何歳まで撮るのか
両親がまだ元気なこの時期に全ての写真をデータ化しようと思った理由に、もう紙写真が今後増えることはないから、と綴りましたが、では整理した写真は何年までだったのか。
これは明確に出て、2003年でほぼ止まっていました。
この時期に何があったかというと、私が家を出た年でもあります。
そして弟は15歳、妹は10歳になっていました。
要するに、子どもがある程度大きくなると、写真を撮る頻度はがくっと落ちるということです。
もしくは、子どもが自分で写真を管理するようになるので、両親の手元に残らないということもあります。
もちろん、この時期にはすでにデジカメも少しずつ出始めていたので、プリント写真自体が減ったのもあります。
でも、間違いなく言えるのは子どもが大きくなるにつれて写真を撮る機会はどんどん減っていくのです。
思春期になると、写真すら撮らせてもらえないこともあります。
どんな写真が多かったか
もちろん、フイルム時代の話ですから今より写真の価値はもっと高かったと想定しつつも、写真が一番多かったのは
1.旅行の写真
2.子どもが幼少期の写真
3.記念日・イベント(誕生日、七五三など)
でした。
日常の写真はやはり少なかったです。
余談ですが、私は第一子なので多分写真が多めです。
また、家族全員そろっての写真はほとんどなく、観光地の集合写真くらいでした。
今思うと、私が家を出る前の家族5人のちゃんとした記念写真ってないような気がします。
1枚くらいは撮っておきたかったですね。
思わぬ副産物
1日がかりで実家の写真整理をしたのですが、これが大いに盛り上がりました。
今まで実家に帰るたびに写真を眺めてひとしきり話をすることも多い我が家でも、今回はなにしろ全ての写真を見返すわけなので、このときああだったよね、こうだったよね、と話が尽きないのです(手もしっかり動かしていましたが)
写真整理は私と母の2人で行いましたが、これも家族総出で行っていたらもっと盛り上がったことでしょう。
私が生まれたときに父が母に充てた手紙が出てきたり、今まで実家でよく見ていた写真も母からのエピソードでまた違った見方が出来たりととても楽しかったです。
結局、その時間も含めて思い出の1日になりました。
1年の総まとめ
今年2022年の4月にデータ化された写真が届きました。
ちょうどクラウドに写真を残し始めたのが2021年の4月だったので、およそ1年かけて写真を整理したことになります。
因みにデータ化された写真は1984年~2003年までのほぼ20年間で、約4500枚でした。
今の我が家の撮影する写真のだいたい1~2ヶ月分くらいの量です(と思うと今の写真の量が恐ろしすぎる)
今の状態は、とりあえず全部データ化したというところなので、これをまた時間をかけて取捨選択しながらアルバムを作ったりフォトブックを作ったりしようかと思います。
そう、写真をすべてデータ化しただけでは終わりではなく、いわば材料の状態に戻しただけ。
これから、この写真を使ってより思い出が色濃くなるような調理をしていく必要があります!
しかし実家の写真を全てデータ化したことで、今までの人生の全ての写真がスマホ一台で見られるのはなかなかロマンがあります!(笑)
写真をデータ化した最大のメリット
出来上がったデータを見るまで知らなかったのですが、節目写真館さんはデータの色補正も全て一緒に行ってくれていました。
これにより、色あせてほぼ見えなくなっていた写真が綺麗になっていたことに感動!
そして、ネガが残っているものも一緒に送ったらそれもデータ化してくれていたので、アルバムに入っておらず見たことも無かった幼少期の写真が色鮮やかによみがえっていました。
そのおかげで宝物の写真に出会いました。
初めて見た写真に、ネガの大事さを実感しました。
データ化した写真の活用法
紙で残していたものを全てデータ化したところで、そのデータはどうするのか?見返すのか?という話ですが、写真は見てこそ価値があるので大いに活用したいと思います。
家族の共有フォルダを作ってまずは全員で共有するところから!
あと、具体的にいま考えているのは、もうすぐ転勤で会えなくなってしまう高校の同級生と今度会うので、高校時代の写真を使ってフォトブックを作ろうかなとか、今度親戚に会うときに昔の写真をまとめたフォトブックを作ろうと思っています。
家族で見返すのはデータ化された写真で事足りそうなので、誰かにあげる用途で活用出来そうです。
しかし、やはりプリントではなくもう少し見やすい形のフォトブック形式にはなりそうです(紙の写真からデータ化しているのになぜプリントする?という矛盾もありますし…)
共有のしやすさ、というのは今後のキーワードになりますね。
原本どうしよう問題
さて、実家の全ての写真をデータ化して満足した私ですが、じゃあ原本はどうするの。となっているのが今です。
巷では、アルバムの写真を全てはがしてコンパクトな無印などのアルバムに入れ、アルバム自体は処分した、とか、いる物だけ残してすべて捨てたなど潔い話も聞きますが、まだまだ終活というには早いような両親です。
実家でアルバムをめくることもまだあるので、しばらくは残しておくかな?
うーん、写真は本当に、大事だからこそ、整理に時間がかかる…
でも人生をより豊かにしてくれるのも写真です。
母が書いてくれた手書きの文章なども含めてたくさんの思い出が詰まっています。
全てをペーパーレスにしようとしているこの時代に逆行して写真は紙だからこその価値がある素晴らしいツールです。
上手に情報を整理しつつ、写真の持つ価値を最大限に引き出す活用をしていきたいですね。
1年をかけて写真を整理してきましたが、自分のルーツや小さい頃の記憶に折に触れ、思わぬ良い時間を過ごせました。
親となった今、子どもたちの写真をどう残そうか…と考える日々です。
今はデータになり写真の枚数自体も多いので、昔と違った方法が必要になりそうですが、残したい瞬間があり、残そうと思う気持ちは変わりません。
できれば、残したままにしないで掘り起こす作業もセットで行っていきたいですね。
そして、改めてこの作業を自分で行う(特に色補正)となると相当の時間と労力がかかるので、やはり専門の業者さんに頼むのが正解でした!
これから写真のデータ化を検討している方は参考になれば幸いです。